ターゲットに合わせたデザイン

店舗デザインをする上で、重要視すべきはなんでしょうか。

依頼者である経営者の好みが反映したデザインが望まれるのは当然ですが、商売である以上は利潤を最優先事項として取り組む必要も生じます。

 

店舗のコンセプトが明確にされると、ターゲットとされる客層が浮き彫りになります。
この客層の琴線に触れるようなデザインが求められるわけですが、バランスが肝要です。

他店との差別化を図りながら、同時に大衆と高級、和風と洋風、モダンとクラシックといった類型を乱していないかにも配慮する必要があります。
時には勝負に出ることもあるでしょうが、奇を衒うことで失敗する可能性はできる限り減じなければなりません。

 

例えば若者をターゲットとする飲食店を開業するとします。

空間はシンプルにし、ポップな家具を配置すると彼らの目を引くでしょう。
オーガニックやロハスに関心の深い女性をターゲットとするならば、ホワイト色をベースにナチュラルウッドの家具を揃えれば、彼女たちの評価は高まるはずです。
バーのような店であれば、妙齢の客もターゲットになります。クラシックなカウンターの方が彼らは落ち着くでしょう。
雑貨店なら商品のレイアウトが肝心ですし、美容室なら清潔感やリラクゼーションが期待されるのは想定できます。

 

店舗の外観は奇抜である必要はなく、ターゲットの客層の目を引くという意で「目立つ」のがベストです。
つまり不安を与えるほど奇抜でもないが、ターゲット層の好奇心を惹起するような計算がはたらいているデザインです。
立地や物件の特性によってこうした計算が上手く機能しない場合、看板が補助的役割を果たすことがあります。

ただし外観・内装ともにデザインに傾注するあまり、日々の清掃や点検が難しくなるのは考えものです。
機能性も考えつつデザインするのが望ましいでしょう。